参加機会の例:イベント

○一般的なクイズイベントの参加機会の例 : abc

 たとえば現在比較的スタンダードな「abc」を例にとります。

 (あくまで一例です。また、「だからabcは問題がある」という意図ではないむねご理解ください)

 

ペーパー・敗者復活(ボード)ともに負けた人……ペーパー100問+ボード数問、 20分、 17時終了

3Rで負け、敗者復活でも負けた人……ペーパー100問+2R20問+3R40問+ボード数問、 50分、 17時終了

優勝者……ペーパー100問+2R20問+3R40問+準決勝30問+決勝50問 80分、 19時半終了

 

 これは「当たり前」と捉えられるかもしれませんが、成績により参加機会には大きな差が生じます。もちろんこのようなイベントにも価値はありますが、全てのイベントがこうである必要はないし、特に「参加者全員に楽しんで帰ってほしい」大会であれば、他にもさまざまな手段があります。

 

○参加機会を工夫した例(1)第2回ソラーロ杯

 一方で、「参加者全員に楽しんで帰ってほしい」という意図をもって、「参加機会」を均等にした大会もあります。

 その例として、2019年1月の「ソラーロ杯」を例に挙げます。

 

1R ペーパークイズ

2R 三択クイズ

3R 3○2×クイズ(全体を4セットにわけ、全員1セットに参加)

4R コース別ボードクイズ(全体を2コースに分け、全員2コースに参加)

5R 団体戦(全体を4チームに分け、全員参加)

6R コース別早押しクイズ(全体を6コースに分け、全員1コースに参加)

決勝 クラス別決勝(これまでの点数に基づき、E決勝~A決勝まで実施。全て7○3×)

 

 と、全員が「同じ数」クイズができる、というのが特徴です。他にも「太陽の季節杯」や地方開催のオープンなど、「参加機会が均等に近い」クイズイベントはこれまでにも存在しています。

 

 もちろん、abcのような大会に比べると、参加人数に上限が必要になりますし、運営としても手間となります。また、「勝っても負けても同じ数だけクイズができる」というのは、「勝ってクイズの場をかちとりたい意欲的な人」からするとけしてプラスではないかもしれません。しかし、全員が全員そういう意欲的な人とは限らない。「全員が同じ数だけクイズができる」というのは、一つの在り方としてもっと見直されてよいかと思います。

〇参加機会を工夫した例(2)なるほどオープン

 

 ナンバーワン決定戦の中でも、「一度負けた人に対しても、そこで終わりではなく、参加機会を増やす」工夫をしたイベントもあります。

 「なるほどオープン」では、「コース別クイズを行うのと並行して、別の部屋で敗者に対して同じ問題・企画で実施」という試みがなされました。もちろんスタッフ・会場をそれだけ確保する必要がありますが、参加機会を増やし全員の満足度を上げることに成功しています。